「タイ 販売」「タイ 通販」「タイ ネット販売」「タイ ネット通販」こうしたキーワードで情報を探している日本企業の多くは、まず次のように考えています。
- まずはタイ向けのサイトを作る
- タイのネット通販サイトに日本から出品する
- 注文が入ったら日本から発送する
- 在庫を持たず、小さく試したい
いわゆる「越境EC(日本発送)」を前提にしたスタートです。
この考え方自体は、決して間違いではありません。むしろ、タイ販売を検討する多くの企業が、最初に通る自然な発想です。
ただし、タイ向けの場合、「日本から発送する=前提が軽い」というわけではない、という点だけは、早い段階で整理しておく必要があります。
本記事では、タイ販売の現場で実務を回している店主・白井の視点から、
- 越境EC(日本発送)で始める場合
- 現地EC(タイ在庫)に進む場合
どちらにも共通して整理が必要になる前提の違いを解説します。
タイでの販売は「発送元」だけで決まらない
日本企業が想定する販売イメージは、次のようなものが多いです。
- 日本の倉庫から発送
- タイ向けに広告・集客
- 売れた分だけ送る
確かに、物流だけを見れば「日本発送」です。しかし、販売として見た場合の前提は、もう少し複雑です。
タイ向けに商品を販売する場合、発送元に関係なく、次の点が必ず関わってきます。
- 誰が輸入者になるのか
- 誰の名義で販売しているのか
- 関税・VATを誰が負担するのか
- クレームや返品はどこが責任を持つのか
これは、越境ECでも現地ECでも共通です。
越境EC(日本発送)でできること・できないこと
越境ECには、確かにメリットがあります。
- 初期在庫を持たずに始められる
- 日本側の体制を大きく変えずに試せる
- テスト的な販売がしやすい
一方で、タイ向けの場合、次のような制約もあります。
- 関税・VATが購入者側のトラブルになりやすい
- 配送日数が長く、返品率が上がりやすい
- 商品カテゴリによっては通関で止まる
- 販売量が増えると仕組みが破綻しやすい
そのため、「最初は越境ECで」と考えていた企業が、途中で行き詰まるケースは少なくありません。
なぜ「ネット販売=簡単」という誤解が生まれるのか
この誤解の多くは、日本国内の経験から来ています。
- ネットショップは個人でもできる
- 在庫を持たずに始められる
- 売れたら考えればいい
しかし、これをそのままタイに当てはめることはできません。
タイ向けの場合、
- 輸入の整理
- 規制対象商品の確認
- 関税・VATの扱い
- タイ語での顧客対応
これらは、販売方法に関係なく発生します。つまり、
越境ECが「成立しやすい」ケース
それでも、越境ECが有効なケースはあります。
- 単価が高く、少量販売でも成立する
- 規制の少ない商品カテゴリ
- テスト目的で期間・数量を限定できる
- 長期的には現地展開も視野に入れている
逆に、
- 低単価商品
- 食品・化粧品・健康食品
- クレーム対応を極力避けたい
- すぐに成果を判断したい
こうした前提では、越境ECは向きません。
手法を決める前に整理すべきこと
「越境ECか、現地ECか」を決める前に、次の点を整理する必要があります。
- テスト販売なのか、継続前提なのか
- どこまでの実務と責任を負えるのか
- 自社でやるのか、任せるのか
この前提が曖昧なまま進むと、
- 代行会社を比較できない
- 話を聞くほど迷う
- 判断が先送りになる
という状態に陥ります。
全体像を整理してから次に進む
タイ販売・通販・ネット販売は、「一番楽な方法」を探すものではありません。
どの前提で、どこまでやるのかを決めること。それができて初めて、越境ECなのか、現地ECなのか、判断に意味が出ます。
白大商店では、タイ向けEC販売について、
- 越境ECと現地ECの違い
- 実務の範囲
- リスクの考え方
を、最初に全体像として整理しています。
「まずは日本から発送したい」と考えている段階でも問題ありません。重要なのは、その先で何が起きるのかを理解した上で進むことです。
興味がある方はこちらから詳細をご確認ください。
タイでネット販売・通販を始める手順や注意点は、こちらの記事で詳しく解説しています。


